7月7日ゼミ

現在作成中のユースケース記述モデルの


7月7日(土)にwakhokで行ったゼミ・ログが公開されました。

http://news.tokyo.wakhok.ac.jp/x/modules/tinyd1/index.php?id=5

MindmapModelingのテーマは『携帯業界壊す黒船「iフォン」』と『社保庁改革、届かなかった警告』から選択にしました。人気は圧倒的にiフォンでした。

いずれの場合も、記事に書かれている表面的な関係、つまり記事の論点をまとめた要約をモデル化することは可能なのですが(e.g. Docomoがアップルと契約するかもしれないを「Docomo→(契約)→アップル]とする)、そのレベルに留まっているとソフトウェアに落とし込むことができるモデルになりません。
そこで、記事の行間に滲み出してくる、業界の構造をモデル化することに主眼を置いてモデル化することをゼミでの方針にしています。
このためには、考え方の視点として「シミュレーション・ゲーム」や「アドバイス機」を作るイメージでを導入するとよいでしょう。iフォンの場合には、「携帯電話機メーカーが色々な業界慣行を打破して利益を最大化するシミュレーション・ゲーム」、「携帯電話を購入したい利用者に対して用途に対するもっとも効率的な携帯電話購入方法(SIMカード、携帯電話本体、回線契約の組合せ)をアドバイスするアドバイス機」といったものを実現するための概念モデル(データ構造)をモデル化するわけです。

こういったモデル化をするためには、ビジネスのメカニズムについて多少の知識が必要になるので、つまるところそういった知識もモデリング能力の重要な構成要素ということになります。

映画・小説「ジェラシック・パーク」では、水晶に封印されていた蚊に残されていた恐竜のDNAを復元する際に、欠落部分を現存する蛙のDNAで補ったという設定になっていると記憶していますが、雑誌の記事からモデルを構築するのも、このような復元作業に似ているかもしれません。

  • 図は現在作成中のユースケース記述モデルの新版。雑誌記事のモデリングでは、ドメイン・モデル内に併置する方法が有力で、ゼミでもいくつかこの方法が使われています。